睡眠時間には気をつけているのに
どうも眠気がとれないと感じている方必見です。

 

自分ではわからない「いびき」が
意外に自分の睡眠の妨げになっていることがある。

いびきをかくのはグッスリ寝ている証拠、
なんて思っていたら間違い!

 

睡眠は疲労を回復し健康維持に不可欠。

 

いびきを防いで質の良い睡眠をとるにはどうしたらいいか?

以下、お伝えします。

 

「睡眠」の質が疲労回復を左右

 健常な人が慢性疲労に陥るとき、
最も疲れているのは脳にある自律神経の中枢であり、

その疲れの直接の原因としては、
活性酸素による酸化ストレスが
大きく関わっているという。

 

 酸化ストレスとは、いわば「体のサビ」だ。

 

このサビをつけにくくする工夫はいくつかあるが、
一度ついてしまったサビを落とすという意味で、
疲労から回復する手段は「睡眠」しかない。

 

 睡眠というと「何時間寝ればよいか」を考えがちだが、
問題なのは“質”だ。
質が良ければ短時間でも十分で、
逆に質が悪ければ、長時間寝ても疲れがとれない。

 

 「睡眠の質は熟睡感で表現されることが多いが、
昼間に眠気の強い人は睡眠の質が悪いことが多い

 

「いびき」は睡眠の質を悪くする最大の要因

睡眠の質を悪くする最も大きな要素は「いびき」だ。

 

 いびきをかいて寝ていると
「よく寝ている」と思う人もいるが、
それは間違い。

 

いびきは、気道が狭くなっている状態で
呼吸をするときに聞こえる、空気が通る音のことだ。

 

つまり、気道をストロー、肺を風船に例えれば、
細いストローで風船を一所懸命膨らませているようなもの。

 

細いストローで風船を膨らませる作業は
呼吸を調整している自律神経が
疲弊してしまうのは当然だ。

 

 いびきをかいているときは、
運動しているのと同じような状態だ。
これでは、寝ていても疲れはとれない。

 

飲酒した日の晩などに
いびきをかきやすいと自覚する人もいるが、
それは、アルコールによって
自律神経に麻酔がかかったような状態になり、
筋肉のコントロールを失うためだ。

 

喉の筋肉が緩む結果、
舌が気道へ落ち込み、いびきが発生しやすくなる。

 

 こうしていびきが眠りの質を落とし、
その結果、自律神経が疲れて、
さらにいびきをかきやすくなるという悪循環に陥る

 

これを放置すると、疲労が蓄積し、
神経系が対応しきれなくなって
今度は内分泌系がステロイドホルモンを分泌する。

 

このステロイドホルモンが大量に分泌されると、
血管を老化させて動脈硬化のリスクを高め、
高血糖や肥満、メタボリックシンドロームなどの
生活習慣病につながるとされる。

 

最悪の場合、過労死を招く危険すらある。

 

高血圧がサイレントキラーと言われるように、
睡眠の質の悪化もサイレントキラーなのだ。

 

◆いびき対策

 いびきがひどい場合には、
睡眠中に無呼吸(呼吸が止まった状態)も頻発する。

 

日中に極度の眠気があり、
PSG検査で睡眠中の無呼吸と低呼吸を
合計した回数(無呼吸低呼吸指数=AHI)が
1時間あたり5回以上の場合、
「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome=SAS)」と診断される。

 

 SASは、疲労とも関連の深い
危険な睡眠障害として社会問題にもなっている。

 

診断された人は、「持続陽圧呼吸療法
(Continuous Positive Airway Pressure
CPAP(シーパップ)」と呼ばれるプログラムで
睡眠効率を改善する

 

CPAPとは、睡眠時に鼻マスクを装着して、
エアチューブから圧を加えた空気を
送り込むことで気道を広げ、
空気の通りをよくするもの。

 

これによって呼吸すること自体が楽になる。

ただし、保険適用でこの治療を受けられるのは
AHI20以上の中等症から重症の人だけだ。

 

 「いびきをかいて眠っている人は
2000万人程度いるといわれているが、

 

AHI20以上のSASと診断されて
CPAPが保険適用となる人は推定約100万人、

実際にCPAPを使っている人は
約15万人にとどまっているのが現状という。

 

 治療の対象とすべき
AHI5~20未満の人も相当数いるという。

 

SASと診断されないまでも、
いびきをかきやすい健常な人も多く、
そうした中に、昼間の眠気を強く感じたり、
疲れが残ったりして悩んでいる人が多く存在するのだ。

 

◆疲労回復CPAPの効果

http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/16/031800011/062800011/c.jpg?__scale=w:300,h:179&_sh=0af0a906a0

いびきをかきやすい人のための「疲労回復CPAP」。
(写真提供=東京・疲労クリニック)

 

 大阪市立大学医学部疲労医学教室は、
こうした人たちを対象とする「疲労回復CPAP」の
システムを実用化した。

 

 これは睡眠中の低呼吸といびきに応じて
空気圧を調整して送り込み、
疲労回復を促すようにプログラミングされた機器だ。

 

夜はもちろん、
昼寝に短時間使うだけでも疲労回復が高いという。

 

呼吸を助ける疲労回復CPAPは、
以前に流行った酸素カプセルを鼻だけに付けて、
さらに、いびき呼吸に合わせて圧を変えた、
従来のCPAPの改良型のようなもの。

 

 睡眠時にこれを付けることによって
自律神経や呼吸にかかる負担を減らし、
熟睡感のある質の高い睡眠と
疲労回復が期待できる。

 

疲労回復CPAPの検証試験を行ったところ、
中にはマスクの違和感が強く睡眠中に
外れてしまう人もいるので、全員とは言えないが、

朝まで装着し続けることができた被験者の85%以上は、
昼間の眠気が格段に改善し、疲労が緩和されたという。

 

いびきをやわらげ安眠するためのコツ

◆CPAPを使う

 2015年4月から規制緩和により、
医療保険適用外であっても、SASの人を対象に
CPAPを医療機関で販売・レンタルすることが
正式に認められた。

 

AHI20未満であっても
CPAPを使うことができる場合がある。

 

◆「横向き睡眠」

 CPAPが合わない人、
すぐに装着できない場合の工夫としては、
「横を向いて寝ること」だ。

 

仰向きに比べて舌の落ち込みを防ぐため、
4~5割程度、いびきが軽減するという。

 

 また、いびきとは直接関係はないが、
胃の中に食べ物が入っている状態で寝るときには、
右を下にして横向きに寝るほうが、
胃の中の食べ物がスムーズに
出口に向かって流れ、消化が促進され、
熟睡につながりやすいそうだ。

 

 横向きに眠るためのコツとしては、
「抱き枕を使う」
「テニスボールなどを入れたポシェットを背中に巻いて寝る」
(寝返りを打つとボールが背中に当たるので、
横向きを維持したまま寝られる)などが挙げられる。

 

◆安眠を得るための工夫

    • ■夕方以降は強い光を浴びない
      夜に明るい光を長時間浴びていると、
      体温を下げて休息モードへと誘導する
      「メラトニン」というホルモンの合成が妨げられ、
      眠りにくくなる。

 

  • 眠る前には照明を絞る、間接照明にするなどして、
    目に直接光が入らないようにしよう。
  •  

    ■夕食は眠る3時間前までに終わらせる
    就寝直前に食べ過ぎると、
    消化管や内臓が活発に働いて
    自律神経の負担が増え、安眠を妨げる。

  • また、消費されなかったカロリーが脂肪となり、
    太りやすくなるため、
    夕食は低脂肪で消化が良いものを、
    眠る3時間前までに食べ終わるようにしよう。
  •  

    ■寝酒は避ける
    アルコールには覚醒作用があるため、
    眠る前に飲むとむしろ寝つきが悪くなったり、
    酔いが醒めて目が覚めたときに、
    そこから眠れなくなったりする。

  • 酩酊して倒れ込んだとしても、
    それは麻酔で無理に眠っているような状態なので、
    眠りの質は大きく落ちる。
  •  

    ■眠る1~2時間前に38~40℃のぬるめの湯に入浴する
    入浴で体温を一時的に上げ、
    熱が放出されて深部体温が
    下がり始めることで眠くなる。

  • ただし、熱いお湯に全身浸かると
    刺激が強くて交感神経優位になるため、
    38~40℃くらいのぬるめの湯に8分程度を目安に。
  •  

    ■夏はエアコンをつけたまま眠る
    夜中に汗をかいているようなら、
    自律神経はかなり疲弊している。

  • 夏でも暑さを感じずに
    朝まで快適に眠れるのが理想的。

 

 

 

出典:日経Gooday.

 

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